さくらほりきり浅草橋本店

和紙について

伝統技法が生み出す 京友禅和紙

さくらほりきりでは京都の職人の手により、伝統の技法で1枚1枚丁寧に染められた最高品質の友禅和紙のみを取り扱っております。
皆さまのお手元にお届けする京友禅和紙が、どのように生まれるのか、その一部をご紹介します。

それぞれ表情が異なる和紙

京友禅和紙の最大の魅力でもある柄は、工房が図案家とともに考案しています。工房ごとに図案は作られ、その柄数は1万点以上もあります。
そして1枚1枚手作業で染められていく京友禅和紙。天候や和紙の種類、色の原料、ヘラの角度、染める人の力加減やテクニックで色や風合い、柄の質感が変わります。同じ柄を同じように染めても、仕上がった和紙はそれぞれ表情が異なります。

染料の色数は800以上

一つの図案に対し配色は何パターンも考えぬかれ、配色が決まると和紙を染めるための色料が作られます。朱色一つとってもいくつもの色合いにわかれ、色の掛け合わせは工房オリジナル。工房によっては800以上もの色数が脈々と引き継がれます。
色料は長期間の保存ができないため、作り直しの際は色ブレがないよう調合するのが職人の腕の見せどころです。

職人が1枚1枚丁寧に染め上げる

和紙はすべて職人の手によって染められていきます。
染めやすいよう、傾斜した台には1枚ずつ敷かれた和紙がずらり。和紙に図案の型をのせたら大きなヘラで一気に染め上げていきます。
色の数だけ型が必要なため、8色が図案に使われていれば、8枚の型で和紙に色を重ねていきます。1枚あたり8回の染めが必要なので、100枚の友禅和紙を生む作業はなんと800回。色数が多ければ染めの回数は増えていきます。

<和紙に色を重ねていく染め工程の例>

色数の多い柄ほど時間と手間はかかりますが、
京友禅らしい彩り雅な柄に仕上がります。

手作業で生まれる京友禅和紙

美しく染まった和紙を丁寧に乾燥させて、京友禅和紙の出来上がり。色の違いや色ブレがないか人の目で1枚1枚くまなくチェックして、ようやく商品として提供されます。
伝統技法を守りながら生み出される京友禅和紙。美しい色や柄に生かされた職人の技、これこそが京友禅和紙の醍醐味なのです。ぜひあなたのお気に入りの和紙をさくらほりきりでみつけてください。

和紙の種類

友禅和紙(ゆうぜんわし)

友禅とは布に模様を付ける技法のひとつで、型紙を用いて部分染めする日本の代表的な染色法です。
これらの伝統的染色美を和紙の上で表現したのが友禅和紙です。全体が柄になっている友禅和紙は総柄友禅と呼ばれます。
鮮やかな色合いと金や銀の光沢感にくわえ、しっかりとした厚みもあり、高級感あふれる和紙は海外の方にも人気です。

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板締和紙(いたじめわし)

紙をいろいろな形にたたみ、両面から板をあてて強く縛り染色したものが板締和紙です。
紙のたたみ方、板の形によっていろいろな幾何学模様を染め上げることができます。不規則に滲んだぼかしには独特の美しさがあります。

※店頭のみのお取り扱いとなります。

雲竜紙(うんりゅうし)

和紙を漉く段階で、長めの繊維を入れて雲のような模様を表現した紙を雲龍紙と呼びます。大典紙、筋入り紙を呼ばれることもあります。
雲竜紙は、紙の風合いから和の商品の包装や掛け紙、巻紙などとしてよく利用されています。

※店頭のみのお取り扱いとなります。

民芸紙(みんげいし)

民芸紙は単色で染められたもので、和紙本来の肌触りの良さとしなやかさを感じられます。ちぎり絵、包装紙、和紙人形など、様々な用途でご使用いただけます。
赤・黒・黄色・ピンク・水色など、多彩な色があるのも特徴です。

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鎌倉彫風和紙(かまくらぼりふうわし)

木の質感と彫りの陰影が特徴的な彫刻漆器・鎌倉彫を模した和紙です。黒地に赤の絵柄が浮かび上がり、とても立体感があります。
一見和紙とは思えない凹凸が特徴的な高級和紙です。

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